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SaaSの真骨頂「プロダクトの継続的な改善」をエンプラ市場で回す為にやってきた事

Date
December 24, 2023 2:05 AM (GMT+9)
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🏆 トロフィーの獲得

このプロダクトのフィードバックループをどれだけ早期に回して、PMFに近づくかが資金力のないスタートアップでは成功のカギを握ります。
しかし、エンタープライズ企業の場合、この「フィードバックループを早く回すこと」が極端に難しくなります。多くのSaaS企業では、「β版」と銘打ったりして、無料に近い金額で、数社の顧客に利用し始めてもらうこと、など初期フェーズは実施すると思います。しかし、エンタープライズになるとここが難しい。セキュリティとリスクを重んじるので、「β版」なんて危険極まりなさそうな製品は導入してくれないし、ステークホルダーが多く、セキュリティ要件や予算時期の関係でとにかく営業のリードタイムが膨大にかかります。また、実績を重要視する傾向があり、企業の評判も導入実績もないスタートアップはさらに導入のハードルが上がります。

エンプラに限らないかも知れないけど、これはテックタッチにプロダクトを触って導入したいと思っている人が現場にいても決済者に居ても、会社として硬いルールが存在する場合、それに乗っかる必要があると思う。それにLegacyな会社の場合は触る事は分からないから、相見積もりや比較などしてコスパが良さそうな物に流れる傾向にもある。「価値」とか「思想」とかだけでは通せない壁は確かにあると思う

実績がないと導入してくれない。けれど導入してくれないと実績が作れない。「鶏が先か、卵が先か」の話に通じるものがありますが、実績はやはり導入なくては作れません。ここに導入と実績のサイクルのジレンマがあったように思えます。

とてもマッチする珍しいエンプラが居たら「実績」は解除できるだろうけど、そういう偶然はなかなか来ない。「実績」を作るためにはもう少し機能やセキュリティなどを満たす必要があるので、時間がかかる。ただそれを選択するにはスタートアップには難しいこともある。

SaaSでは、個別企業の独自の機能開発を受け付けるのは「禁じ手」とされているのはご存知の通りです。しかし、最終的にあえてこれを受けさせていただきました。全ては導入と実績のサイクルのジレンマを断ち切るためです。SMB向けのSaaSと違い、エンタープライズは社数や商談数も限られるため、この機を逃すと次のチャンスはいつになるかわかりませんでした。

禁じ手とまでは思わないけど、個社のためだけの機能にすることは避けたほうがいいという意味では同意ですね。そして難しい判断ですけど、エンプラの実績事例を作る事で、今後の活動が確実に変わるとしたらありかなーとは思う

個別開発の内容は、IE下位互換(IE5)への対応で比較的重めの内容ではあったのですが、開発のゴールが明確だったのと既存コードとは切り離して開発できることで、今後の開発へ悪影響を及ぼすリスクはコントロールでき、と判断しました。

IE5はなかなかですね。ただ対応の仕方としても既存とは別で切り離したのはとてもGood。結果としては汎用的な機能ではなく、専用にはなっているけど。むしろIE5対応だったこともあって切り離すを選択したのは本当によいですね。もしここで汎用的にしてIE5にも対応させるとかだと、確実な負債となって、開発の足かせになってしまうだろうし

この「ロゴ」(実績)のおかげで、半年でスーパーエンプラ10社近く獲得、シリーズA調達、採用拡大と繋がり、プロダクト開発への弾みがつきました。おそらく、一番最初の個別開発を受け付けなければ、同じ結果にはなっていなかった。もっと時間が遥かにかかっていたので、あの判断は今でも正しかったと思います

🛣️ 開発ロードマップ

エンタープライズの場合、導入プランが比較的長期で作られます。例えば、2月商談スタート、4月までに製品検証、5月に製品選定、9月まで仮運用、12月本格運用といったスケジュールが組まれるイメージです。上記例でいうと、4月製品検証~12月本格運用までの間、8か月間の製品成長が見込めます。

この8か月の間も開発ロードマップに沿って機能開発を進めるのですが、テックタッチでは、開発優先度を柔軟に組み替える(前倒しする)仕組みを運用して、機能不足における失注を防ぐことを重視してきました。これも、ターゲットとなる企業数が少ないエンプラ市場だからこそあり得る、独自性の高い意思決定だと思います。

この仕組みは、「ロードマップの組み替え」と「開発コミット」が発生するので、エンジニア側に負担が増えます

ですので、以下のようなルールの元運用をしていました。

  • 全体機能開発リソースの20%程度にとどめる(ただし時期は優先される)
  • 開発が間に合わなかった場合、その間の売り上げをいただかないという免責を入れさせていただき、ソフトなコミット案件とする場合も多い

ロードマップに「機能」を書いてるかどうか次第だけど、いつ何を解くかは状況次第で変わるので、この動きはとてもいいですね。そして間に合うことが絶対ではなく、作る事は作るが間に合わなくてもお互いにとってデメリットが無い形。コミュニケーションコストは上がると思うけど、作らないわけじゃないので。ソフトウェア開発では何が起こるか分からない。セキュリティインシデントとか、何かしらの不具合によって保守的な開発の方を強めないといけないことも多々ある。リスクを把握した上で、リスクを管理して、想定しておくことは本当に大事

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